質問「病院(医療法人)の職員共済会における資産運用について」

「医療法人の職員共済会は、職員の積立金を株式や外貨建て投資信託等で運用することができますか?」と趣旨のご質問を頂きました。

医療法人は定款に「資産のうち現金は、確実な銀行又は信託会社に預け入れ若しくは信託し、又は国公債若しくは確実な有価証券に換え保管するものとする。」というような条文があるはずなので、医療法人は株式や外貨建て投資信託等で運用することができないと考えているようです。

そのため、医療法人の職員共済会でも株式や外貨建て投資信託等で運用することができないのでは?と心配され、当事務所に質問されてきたようですが、職員共済会というのは医療法人とは別の団体です。
職員共済会というのは町内会、マンション管理組合、家族会、学校のPTA等と同じ任意団体です。
医療法人とは別の任意団体なので、職員共済会の資産運用について都道府県は指導する権限はありませんし、指導を受けることも考えられません。

したがって、職員共済会の積立金を株式や外貨建て投資信託等で運用することは可能です。

ただし、気をつけて頂きたいのは、任意団体の資産というのは団体の構成員である職員の共同所有財産(これを総有と言います。)である点です。
共同所有財産である積立金の運用方法については、団体構成員である職員の同意のもとで行う必要があるので、病院経営者が一方的に決めることはできないと考えるべきです。
団体構成員である職員の同意なしに一方的に資産運用した結果、運用に失敗して積立金が大幅に減少した場合は職員(職員共済会)から訴えられる事があるかもしれませんし、そもそも職員共済会で得た利益は全て職員に還元する必要があります。
ですから、積立金という性格から考えても運用益を重視するより安全性を重視して資産運用されることをお勧めします。

(公開日 平成23年2月15日)