質問「医業経営コンサルと医療経営コンサル? どちらが正しいのか」

医業経営コンサルタントと医療経営コンサルタントとどちらが正しいですか?というご質問がある会合の出席者からありました。
結論を先に書くとどちらが正しいという事はありません。
そもそも医業経営(もしくは医療経営)コンサルタントは税理士、行政書士、医師、歯科医師のように正式な資格ではなく俗称です。
公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会という民間団体では医業経営コンサルタントの認定登録という制度を作っていますが、正式な資格である税理士や行政書士等とは違い、別にこの民間団体の認定登録を受けていなくても医業経営コンサルタントと名乗ることに全く問題ありません。
例えば税理士の場合は、税理士法第53条に「税理士でない者は、税理士若しくは税理士事務所又はこれらに類似する名称を用いてはならない。」と定められており、法律で名称の使用が制限されているので国家資格に合格した者しか税理士と名乗れません。

しかし、私個人的は医療機関の経営コンサルタントを行うのであれば「医業経営コンサルタント」が正しいと思っています。
建設業を例に「医療経営コンサルタント」がおかしいという事をご説明します。
建設業とは「土木・建築の工事およびその付帯工事をする営業」(広辞苑第5版より)のことをいいます。
営業許可も建設業許可といいます。建築業とはいいません。
ホームページに得意分野を書いている税理士の先生方は多いですが、「建設業」とは書いても「建築業」とは書かないはずです。
建築コンサルタントと名乗っている方もいますが、これらの方は建築に関する相談やアドバイスを行っている方々で、決して経営コンサルタントを専門に行っている方々ではありません。

医療についても私は同様だと考えています。
医療コンサルタントはあり得ます。これは医療に関する相談やアドバイスをする方々でいわば医療現場のコンサルタントです。
しかし、経営に関する相談やアドバイスをするのであれば、医業経営コンサルタントでないとしっくりこないと私は考えています。

ちなみに広辞苑でも医業は「医者の職業。医術の業」と書かれているのに対し、医療は「医術で病気をなおすこと。療治。治療。」と書かれています。
これを見ても治療等に対するコンサルタントではなく、経営に関する相談やアドバイスを行う場合は「医業経営コンサルタント」の方が適当であることがご理解頂けると思います。

以上、私見を書かせて頂きました。
くどいようですが、どちらも正式な資格ではないので、どちらを名乗るかはその方の自由です。
正しいとか、間違っていると結論付けることは出来ません。


(公開日 平成25年6月18日)