経営ヒント「重任の場合の役員変更届に履歴書等の添付は本来必要ない」

東海北陸厚生局管内の広域医療法人の役員変更届を提出した時の事です。
役員全員重任だったので、私は役員変更届には履歴書と就任承諾書は添付せずに提出しました。
役員変更届の添付書類は、
 「新たに就任した役員の就任承諾書」
 「新たに就任した役員の履歴書」
だからです。
また、東海北陸厚生局管内以外に医療法人の役員全員重任の場合の役員変更届を今まで何度も提出していますが、履歴書と就任承諾書の添付を要求された事は一度もありません。

ところが東海北陸厚生局から重任であっても履歴書と就任承諾書の添付は必要という連絡がありました。

そこで私は、重任とは「任期満了後ひきつづき前の任務に就くこと」(広辞苑より)なので、新たに就任したのではなく、改めて就任している。
重任にも必ず添付が必要であれば「新たに就任した」という文言ではなく「就任した」という文言になっているべきであり、履歴書と就任承諾書の添付は必要ないと説明しました。(しかも文章で)

ところが、東海北陸厚生局からの回答は医療法人運営管理指導要綱の役員の変更の欄に、
  ・医療法施行令第5条の13
  ・添付書類
   ① 就任承諾書
   ② 履歴書
  ・適正に選任されていることを確認することを要する。
と書かれており、「新たに就任した」とは書かれていないので、添付が必要と説明してきました。(ちなみにこちらは口頭で)

何回も間違いを指摘するが面倒臭かったし印鑑は認印で構わないと言うので履歴書と就任承諾書を提出しましたが、東海北陸厚生局の回答は明らかに間違っています。

医療法人運営管理指導要綱には指導の根拠条文は「医療法施行令第5条の13」だと明記されています。
医療法施行令第5条の13は次の条文になっています。

(役員変更の届出)
医療法人は、その役員に変更があつたときは、新たに就任した役員の就任承諾書及び履歴書を添付して、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

医療法施行令という条例で「新たに就任した」という文言が入っている以上、医療法人運営管理指導要綱に「新たに就任した」と書かれていなくても、当然、就任承諾書と履歴書の添付が必要となるのは「新たに就任した」場合となります。
これは法治国家として当然のことです。

以上の説明で、役員全員重任の場合の役員変更届に就任承諾書と履歴書の添付は本来必要ないという事がご理解頂けると思います。

残念なのは東海北陸厚生局に文章で間違いを指摘したにも関わらず、間違いを認めず誤った指導を繰り返してきた点です。
医療法人に対して医療法の遵守を求める立場にある役人が、医療法をきちんと理解せず、しかも間違いを指摘されたにも関わらず悪しき前例を改めようとしないのは非常に問題だと私は思います。

(公開日 平成25年9月5日)