質問「信頼できる医業経営コンサルタントを紹介して欲しい」
ご質問は東京都からは飛行機等を利用しないと行けない地域の病院から頂きました。
当事務所にコンサルタントを依頼すると交通費もかかるので、病院がある地域近郊で信頼できる医業経営コンサルタントを紹介して欲しいと内容でしたが、残念ながらその地域近郊どころか全国を見ても自信を持って推薦できる医業経営コンサルタントを知りません。
ですから病院ご自身でホームページ等を利用して探していただくほかありません。
そこで信頼できるコンサルタントを探すポイントをひとつだけご紹介します。
それは、そのコンサルタント自身がいろいろな情報を発信しているかです。
よく情報誌を配ったり、ホームページで各種情報を掲載している事務所がありますが、ほとんどが素材(情報)を他社から購入しています。
ですから、案内パンフレットやホームページの見た目、聞こえの良い経営理念、業務内容及び事業実績等が書かれていても、それらの言葉をそのまま鵜呑みに信じることはやめた方が無難です。
広告というのは常に誇大であり、業務内容や事業実績に書かれていることが事実かどうかは案内パンフレットやホームページからでは確かめようがないからです。
例えば、職員を雇用している方ならどなたでも経験があると思いますが、採用時の履歴書は申し分なく、かつ面接での受け答えも立派で、仕事に対する熱意があると思い採用した職員でも、実際に勤務し始めると期待した仕事が出来ず失敗したと感じることがあります。
これは出身校や資格で仕事ができるという訳ではなく、あくまで本人の能力次第で決まるためと、面接時には誰もが立派な理念や熱意を語るからです。
コンサルタントも同じです。誇大と思われがちな広告をし、立派な理念や事業内容を書いて、多くの顧客を獲得したいのです。
余談ですが、当事務所も業務としてコンサルタントを行っていますので顧客を獲得する必要はありますが、当事務所のホームページは広告はしていません。ですから聞こえの良いキャッチコピーや宣伝文句は一切書いていませんし、スポンサーサイト等のクリック広告も利用したことがありません。
当事務所のホームページをよく見て頂ければわかると思いますが、事実と文章の公開のみを主眼とした広報のみをしています。
信頼できるコンサルタントかどうか判断する材料のひとつが、そのコンサルタント自身が書いた書籍や記事等です。
本当に医業経営に精通していると客観的に確認できる物的証拠が多い人の方が信頼できるはずです。
もちろん書籍を多く出しているから絶対安心できるいう訳ではありませんが、判断材料のひとつであることは間違いありません。
ただし、注意して頂きたいのは書籍や記事等を書いてるのが、その会社の代表の場合です。
実際にコンサルタントを頼むと代表ではなく担当がつくのが一般的ですので、代表が実際にコンサルタントに関与しない会社であれば、代表が書いた実績は無いものとして考えた方が無難です。
名人の弟子、必ずしも名人にあらずです。所詮担当となる人の能力でコンサルタントの善し悪しが決まるからです。
最終的には、信頼できるコンサルタントかどうかは付き合ってみなければわかりません。
また、多くのコンサルタントを知ることで、依頼主の目も肥えてきます。
ですから、失敗を恐れず、多くのコンサルタントと付き合うことが、本当に信頼できるコンサルタントを探す近道ではないかと思います。
(公開日 平成20年10月22日)
病医院経営に役立つエビデンスに裏付けされた情報提供
~医療業界に多い間違った情報・勘違い・思い込み等について深掘り解説~